奥松島オルレに行ってきた。全長10km、標高106mの大高森山の低山ハイクを含み、ところどころ見渡せる松島湾のオーシャンブルーが美しい。この海はかつて縄文の海だった。
朝10時、あおみなで地図を入手し出発。最初に大高森の登り口から入り、途中の分岐を間違いなければ、あとは道に迷うことはなさそうだ。道標テープに促されるままに歩けばいい。
さとはま縄文の里史跡公園には、貝塚の断面展示があった。貝塚に捨てられたものの中には、貝殻のほかに、人骨や土器の破片、動物の骨などがあった。数千年の間にこうして積まれたものを見るだけで、気が遠くなるような歴史の長さを感じることができる。
波津々浦という静かな湾を抜け、森の中に入っていくと、ウッドチップが敷かれた路があった。ウッドチップの理由はよく分からないが、ふかふかで気持ちいい道だった。
外洋を見渡せる島南部の稲ヶ崎や月浜海岸を越えると、大浜田という湿地帯に出た。11月下旬だというのに、足を一歩踏み出すたびにトンボがわあっと飛び上がった。ひなたぼっこしているのに邪魔すんなと言われている気がした。虫と交流できるわけじゃないけど、どこか通じ合っている感覚もあって、自分にとってはなんとも楽しい場所だった。
観音寺というお寺に向かう道には、寺管理の墓地のほかに、古碑や供養墓が集合していた。宮戸島の霊場なのだろう。一種、異様で独特な雰囲気を感じる場所だ。ルートは墓地の脇を抜けて、大高森を目指す山道へ入る。
山道に入ると、最初急登があり、一旦尾根に出ると比較的楽な道が続く。しかし、大高森頂上に行くには、一旦登った山を下り、もう一度同じ分だけ登り直すという行程が必要だった。これがなかなか歩き慣れていない人にはきついらしく、一緒に歩いていた知人は足を引きずっていた。体力や体の状態は人それぞれ違うから、自分を基準にしないようにしようと思った。
歩き始めて4時間。起点のあおみなに戻った。ぎりぎり食堂のラストオーダーの時間に間に合ったので、遅めの昼食を堪能。ここを歩きたい人は、昼食の時間を逆算して歩くといいと思います。
まとめ
・標高差100mある約10kmの道は、初心者の中にはきついと感じる人もいる。
・ウッドチップの路がよかった。
・道標は多すぎるのも、歩く人からマップ読みやどこを歩くか考えるという機会を奪うことになり、良し悪しだと思った。
・縄文や松島湾という特徴が際立ち、「奥松島に来た!」という感覚を味わえる。
今回感じたことを利府トレイルの運営に活かしたいと思います。