『湧水の里「沢乙」を歩く』 イベントレポート

レポート

11/10、利府トレイル・ハイキング
『湧水の里「沢乙」を歩く ~利府源流米を知っていますか?』
を開催しました。

町内以外にも、近隣市町、遠くは気仙沼から
合計15名の方が参加してくださいました。

当日は沢乙温泉に集合してスタート。
急遽、温泉旅館の内海さんもサプライズで参加し、
イベントにぐっと厚みが加わりました。

沢乙の伝承から「子は宝」というメッセージを汲み取り、この記念碑を建てたと内海さん。さっそく「いい話だー」と声が漏れます

榎川砂防公園では、環境省事業の「全国水生生物調査」について説明させていただきました。
この調査は、環境省が川の水質を図るのに適当な水生生物29種を定め(=指標種)、
指標種がどれだけいるかを調べることによって、その川の水質を図るというものです。

公園に設置された看板によると、
榎川にはトビケラ類やカワゲラ類、コオニヤンマなどが生息しています。
これらの生物が生息する環境は最も水質のよい「とてもきれいな水」に該当し、
榎川が見た目だけでなく、水質においてもきれいであることを確認しました。

もちろん、看板が設置されたときと今とでは環境が変わっているかもしれません。
今でも本当にそれらの生物がいるか調査しなければいけませんが、
少なくとも清流のポテンシャルをもつ沢であることを私たちは自覚し、
認識を深めていかなければならないと思います。

この看板の設置背景を考えることも大切です

公園を後にし、青麻沢に沿って西進します。
途中「ここって古道?」という声が参加者からあがり、
「そうかもしれないね」という声がちらほら聞こえてきました。
私自身は半信半疑でしたが、家に帰って100年前の地図を開いてみると…。
たしかにそうかもしれないです。
私たちは知らずしらずのうちに古道を歩いていたかもしれません。

古道だったと思われる道
3mのオオブタクサの間を抜けました

そんなこんなで、青麻神社に着きました。
青麻神社では、まずこの青麻神社が全国の青麻神社・三光神社の総本社であることを伝えます。
すると、参加者の皆さんから「おー」とか「えー」という驚きの声があがりました。
そうなんです、私自身初めて知ったときに驚いたことは
ほかの皆さんにとっても驚きなのです。

そのほか、神社の由来と今回のテーマである「水」に関係するスポットをおさえ、
みんなでゆかりのある場所を見学したあとは、各自自由時間としました。

拝殿にて
露出する砂岩層。この地層が天然のろ過機として沢乙の清流を生み出す
3.11大震災の際も枯れることのなかった井戸水
三光の滝へ行くには、ドキドキしながらこんな橋もわたりました
三光の滝にて

青麻神社を折り返し、帰りは県民の森をぐるっと散策しました。
麓に流れる水はこの山が地下に蓄えた伏流水です。
私たちは、この大地が麓を潤す命の山であることを感じながら
うちみ旅館に戻ってきました。

青麻神社を上から
森の中に入ると、自然とハッピーに
森の中は秋の木漏れ日が差していました
またまたピース
沢乙温泉に戻ってきました

沢乙温泉うちみ旅館では、試食の枠を超えた贅沢な料理を堪能。
土鍋で炊かれた利府源流米の「炊き立て煮えばな」は、
炊きあがってからの三段階のお米の状態を食す食べ方でした。

「炊き立て煮えばな」はその名の通り、
お米が蒸らされる前の炊き立ての状態、
お米からご飯に変わる瞬間のお米本来の旨味を味わう食べ方なのだと知りました。

同様に、ご飯が蒸らされるまでの第二・第三の段階を試食し、
ご飯の固さや旨味、香りなどの違いを感じられた貴重な体験となりました。

今度は割烹着に着替えておもてなしをする内海さん
ご飯のほかに用意してくださった、サンマのつみれ汁、漬物、カボチャ煮。どれもうますぎた
ご飯を前にしたときのこの表情!わかります

うちみ旅館での食事を終えたあと、最後のハイキングに出掛けます。
うちみ旅館の温泉と料理の生命線である源流部「明神沢」へと向かうのです。
馬蹄形の山に囲まれた明神の堤は全方向から水を集め地下に浸透、
天然自然の力でろ過された大腸菌ゼロの地下水は
旅館の井戸水となって人々をもてなすのです。

旅館でのおいしい料理、おいしい水を頂いたあとだったので、
なおさらその繋がりを感じられた最後となりました。

明神沢の堤
堤の上に立つ

最後に、イベントに参加してくださった皆さま、
これ以上ないお振舞いをしてくださった沢乙温泉うちみ旅館さま、
撮影を手伝ってくれたチイオコのあやのさん、
いつも陰でサポートしてくださる皆さま、
ありがとうございました!

今年のイベントはこれで終了です。
次回のイベントは来春、また会いましょう!

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