取材を受けてきました

取材の思い出

取材と言えば、以前、楽天にいたときに外国人の入団会見を通訳したときがあった。そのときは、朝からそわそわして家を出るときにスーツの上下が違っていたり、球場へ行く途中交通違反で警察に切符を切られたり、とにかく会見中もぐっだぐだの出来、もう穴があったら入りたい状態で会見を終えた。最後、選手の撮影に入ったときに、なぜか自分も入るよう促された。それがこの写真。

苦い思い出だけれど、記者からいただいた記念の写真

もう顔が引きつっているのがよく分かる。なんか嬉しそうにも見えるけど、胸中はこのはずかしめからどう逃れるか、そればかり考えていた。

その他、単発で雑誌の取材などを受けることがあった。通訳という仕事は選手が主体なので、自分が取材されるわけではない。しかし、記者は選手のことを知りたいと思って聞いてくるので、自分も選手になったつもりで臨まなくてはいけない。そこで通訳の腕が試されるのだけれど、僕は結局うまく行ったためしがない。うまい人はうまい。僕はダメだった。

初めての経験

そんなこんなで、僕は取材に良い思い出がない。しかし今回は自分のことだし、これまでとは状況が違う。むしろ、こんなありがたい機会はそうそうないはずなので、この機会を利用して自分の頭を整理し臨もうと思った。

午後2時半。十符の里プラザに入る。案内された部屋に入ると、机がロの字に並べられ、机の向こうに想像していたより多くの人が立って待っていた。

「意外とフォーマルなんだな」と思った。

一人ひとりと名刺を交わし、着席する。インタビュアーの方が斜め対面に座る。カメラマンの方は、自由に撮っている。その他の人は立ったままだ。

取材は、一週間ほど前に渡されたヒアリングシートに沿って行われた。自分のプロフィールから今後の活動まで、ヒアリングシートだけでは足りないところを、さすがプロだなと思うような捌きでどんどん聞かれた。こっちも調子に乗ってどんどんしゃべったが、一部まごつくところがあった。まだ言語化されていないところだなと反省した。

また、インタビュアーの方は、同席した学生二人(活動を手伝ってくれている学生)に対してもいくつか質問を投げかけた。実は、今回自分の楽しみの一つはここにあった。彼らがどんなことを思って参加してくれているのか興味があったからだ。「今後どんな仕事をしていきたいか」という質問に対する二人の回答には、「へぇー」と唸った。二人の回答が紙面に採用されるか分からないけれど、採用されたら嬉しい。二人にとっても、きっと自信になる。

エクスカーション

午後3時。取材を終えて、たぶん異例だと思う。僕の方から事前に打診して、宣材写真を撮るスポットまで歩ける人がいれば一緒に歩きましょうと利府の広報担当の方に言っておいたら、なんと全員付き合ってくれた。取材場所から1km先の郷楽遺跡までの小旅行、エクスカーションだ。

途中、利府駅で丹生さんと合流し、総勢10名の旅団となって目的地へと向かう。歩きながらのラフな感じで、関係者の方たちと会話を楽しむ。その中で、合流した丹生さんへの質問だったり、トレイルについてもう少し踏み込んだ話をしたりする。正解不正解ではなく、自分の思ったことを話す。この歩いている時間も貴重だった。

郷楽遺跡で利府を一望

歩き始めて20分。郷楽遺跡に着いた。たぶんここは利府の中でも知る人ぞ知る穴場スポットで、ここから見る北西の眺めが素晴らしい。眼下には利府市街が広がり、その遠方に泉ヶ岳がでんと立位する。その稜線は隣の山脈を吸収して横に走り、東北新幹線と平行にどこまでも続く。右手には利府城跡、そして「なこその関」があったのではないかと思われる場所だ。

個人的には、利府を代表する「馬の背」に負けず劣らずの場所だと思うんだけど、どうなんだろう。まぁ、自分はセンスがないから説得力なんてないけど、それでもここは自分にとって特別な場所だと思うから、迷わず撮影場所はここにしてもらった。あの解放感、そしてこの遺跡に住んでいた昔の人もこんなふうにして眼下を望んでいたんだろうなと思わせる感じ。そのゾクゾク感。それがマッチした。

取材関係者もここを知らなかったようで、

 「こんなところがあったんですねー」

と思わず声が漏れていた。めっちゃ嬉しい反応だ。言葉ではうまく言い表せないんだけど、こんな感じだと思うんだよなー。トレイルの良さって。

ということで、取材は大成功。関係者の皆様、特に初めに声をかけてくださった広報担当のY様、本当にありがとうございました。記事ができるの楽しみにしています。

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