前回の続きで、東北文化学園大学の学生からいただいた感想を紹介します。
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★トレイルの一番の目的は自分の価値観を見直す機会であり、実際に体験してみたいと思った。
⇒無理に価値観を変えることはないと思いますが、外の世界から刺激をダイレクトに受けるので、陰に陽に影響されることは多々あるはずです。
★宮城県はメタボリックシンドロームの割合が高いと聞いたことがあるので、トレイルが利府だけでなく県全体に広がってほしい。
⇒私も各地域にできればいいと思います。そこから地域横断的なトレイルに発展するのもアリです。健康面に着目するのも、とても大事ですね。
★利府だけでなく、各地に振興をもたらす意図もあり、新しい観光というワードに感動した。
⇒利府だけでなく、というポイントをついてくれてうれしいです。
★今回の話を聞いて、トレイルについて知るとともに、参加してみたいと思った。
⇒ぜひぜひ、イベントなどで都合がつけば参加してみてください。イベントでなくても、身近な道を歩いてみたり、神社の境内に足を運んでみたりするだけで、ちょっと違う感覚を得られるかもしれません。今回、利府や自分の住んでいるところを歩いてみたいという感想がほかにも多く、うれしかったです。
★利府は全体的に森や田んぼなどのいなか要素に囲まれているため、トレイルが利府につくれば、より良い町づくりになると思った。
⇒利府は、町の中心に都市環境が整備されている一方、街を外れると、山・海・川などの自然環境や、田んぼ・漁港といった文化的景観が残っているのが特徴です。そういった場所を道で繋ぎ、行ったり来たりすることで、人間や自然、環境、社会といったものに対し、多面的な視野をもって考えられるようになるのだと思います。
★歩いて旅をすることによって、リフレッシュ効果であったり、通り過ぎてしまうものも無視できなくなってしまうことはすごく勉強になりました。
⇒私たちが速さを求めて、見えなくしてきたもの、見過ごしてきたもの、無視してきたものを、もう一度立ち昇らせるという意味では、歩くという行為はとても意義深いものですね。
★トレイルができることで様々なイベントを開催できたり、トレイルを通して交流することができるといった利点があるというのも知ることができた。自分の生まれが青森なのだが、”みちのく潮風トレイル”の存在を全く知らなかったし、全長1,000kmもあり、その道を何日もかけて歩くということは、すごく達成感が味わえるのではないかと思う。みちのく潮風トレイルを一度でもいいので、歩いてみたいなと思った。
⇒すごく感度がいいなと思いました。おっしゃるように、トレイルというハード面(旅の舞台)が町に一つできるだけで、それそのもの以上の広がりが持てるのがトレイルの良さだと思います。ある人はキャンプをし、ある人は自然観察に使い、ある人は教育に活かし、ある人は歴史ツアーを催し、ある人は観光に目を向ける、そういったソフト面を多産する可能性を秘めているのがトレイルだと感じます。私はそれを「トレイルの可能性」と言っていて、これにほれ込んでいるところがあります。みちのく潮風トレイル、ぜひ自分ができる歩き方で歩いてみてください。
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