月一で東山道の宮城県区間を歩き継いでいる企画の13回目。
昨年12月から歩き始め、現在利府まで来ています。
利府は多賀城の北に位置する町で、
古代においてはいわゆるエミシの地へと向かう入口でした。
エミシの地といっても常に一定だったわけではなく、
国によって段階的に制圧されていくので
利府が常にエミシとの境界だったとは言いませんが、
一つの境界域を形成していたことは間違いありません。
その境界域に入って行く道のひとつ「長根街道」を歩いていきます。
ちなみに、長根街道は中世にはあったことが確実視されています。
戦国時代には、おそらく伊達政宗も大崎・葛西一揆鎮圧の際に通った道です。
この道がどこまで遡るかは今後の研究次第ですが、
今回はこれも東山道だったと仮定して進んでいきます。
🚶._🚶._🚶._
かつて長根街道の一つの登り口は堂珍坊温泉付近にあったのですが、
今は宅地造成で歩けなくなっています。
写真左側の山に向かって道が伸びていたと考えられています。

利府町総合体育館の敷地内を通過し、今言った山に入って行きます。
新たに整備されたトレッキングコースは、かつての雰囲気に近いとのこと。


展望広場に着きました。遠くの山々がよく見えます。泉ヶ岳、船形山、大東岳、蔵王…。山を削って開発した周辺のスポーツ施設や商業施設の様子もよく見渡せます。

野口石油の脇から再び長根街道に合流し、今も散歩道などで使われている尾根道を歩いていきます。東には平行して北上する板谷道、西には奥羽山脈を構成する宮城県の山々がよく見渡せます。



長根街道の中間地点に着きました。一休みして小鶴沢を目指します。ちなみに、この「銃猟禁止区域」の看板の先は、元々荒廃しきっていたのを昨年度有志とともに整備した道です。古道の雰囲気が残るいい道なので、ぜひ歩いてみてください!


さっそく歩いていくと、地面にはまだ雪が残るところがあり、動物の足跡が!大きいものは、kanamedesignのよっちさん曰く、熊じゃないかと。ちなみに、熊ではないですが、道中イノシシ親子を発見しました。私たちに気づくな否やばっと逃げていきましたが、野生動物はいます。通る際はお気をつけて!


長根街道の一里塚に着きました。長根街道に残る唯一の文化遺産で、大和町が大切に保存しています。一里塚は江戸時代に設置された4kmごとの目印です。

小鶴沢線に出ると、長根街道は一旦断絶します。太陽光の断絶区間を避けるように丘の上の田んぼ道を通り、鹿又の石碑群・神明社に訪れた後、小鶴沢公民館で解散しました。個人的には、神明社の頂上部に行ったことがなかったので、今回行くことができて嬉しかったです。ぼくは頂上部に平場があると想像していたのですが、そのようなものはなく、ただあるのは細い尾根の先端で、そこからは眼下にソーラーを見下ろせました。




今回も楽しくハイキングできました。
皆さん、ありがとうございました!
次回は1月20日、小鶴沢から鶴巣館跡ぐらいまでを想定しています。
気になる方はこちらのフォームまで。
ウォーキング-2025-12-16 / 利府トレイルプロモーションさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
